T^3Japan第6回年会 プログラム詳細

2002年8月24日〜25日 筑波大学附属中学校・高等学校(スーパー・サイエンス・ハイスクール指定校)  

                       

8月24日(土)

A-1 駒野 誠(筑波大学附属駒場中・高等学校)    「漸化式と一般項のふるまい」

2項漸化式や3項漸化式など,一般項を導びくことが最重要課題になりがちである。一般項を求めることは容易でないが,規則性の発見は楽しいことである。漸化式を作ったり,そのふるまいを調べたりで遊んでみたい。

[高・数学A/発表形式/両者]

A-2

牧下英世(筑波大学附属駒場中・高等学校)  「グラフ電卓を使った生徒の数学問題」

高1の生徒にグラフ電卓を貸与し,十分使わせた後の生徒のグラフ電卓についての感想を生徒のレポートを元にその有効性を考察する。

                                         [高・数学T/発表形式/両者]

A-3

清水克彦(東京理科大学理学部数学科) 「観察・実験の数学のためのテクノロジーの活用」

[その他/発表形式/両者]

A-4

片岡 啓(上宮高等学校) 「曲線の探究」

2次曲線や,媒介変数表示,極方程式などで表した曲線の性質を調べようという授業です。

[高・数学C/Workshop/初心者]

A-5

土田 理(鹿児島大学教育学部理科教育講座)歩いてグラフを描く活動に見られる時間認知の不思議を探る」

歩いてグラフを描く活動は,小学生から大人まで楽しむことのできる活動である。単純そうにみえる活動の裏には,実は認識が難しい時間の概念が含まれている。活動のプロトコル分析を通して,時間認識の不思議を探ってみる。                                              [理科・数学/発表形式/両者]

A-6

坪川武弘(福井工業高等専門学校)「T^3カルガリー参加報告」

2002年3月15日〜17日に,カルガリーで開催された第14回T3インターナショナルコンファレンスの模様と感想を報告します。氷点下20度でも会場は熱気にあふれていました。          [その他/発表形式/両者]

B-1 渡辺 信(東海大学) 「計算のない数学」

読み・書き・そろばん」の時代は終わった。グラフ電卓が自由に使える環境のもとで,数学教育がどのように変化していくかを考える。数学=計算という考え方では数学は教育の場からはずされていくであろう。将来の数学教育を眺める。                              [その他/データ収集/Workshop/両者]

B-2

市川秀明・太田考二郎(埼玉平成中学校) 「グラフ電卓を用いた関数授業の実際」

グラフ電卓を用いることにより,「関数を表す式」と「グラフ」とのつながりを把握させることが大変楽になります。実際の授業での話を中心として発表します。                [中・数量関係/Workshop/初心者]

B-3

菊池千秋(茨城県高萩市立松岡中学校) 「関数の概念を身につける数学科学習の指導の在り方」

関数の学習の導入場面やまとめ深化の場面で,数量の変化と対応の様子を実験を通して調べ,グラフ電卓を用いて,グラフに表し,いろいろな関数事例の学習や関数かどうか判定したりする学習を行った。  

[中・数量関係/発表形式/両者]

B-4

高橋寿弥(千里国際学園) 「中学で学習する統計処理について」

ヒストグラム・相関図を作成し,代表値・相関係数等を求める。         [中・統計/Workshop/初心者]

B-5

堀尾直史(熊本県・岱明町立岱明中学校)  「2乗に比例する関数」

斜面を転がるボールの実験,跳ねるボールの実験,斜面を下りる人がボールに追いこされるシミュレーションなどを通して,2乗に比例する関数の理解を深める。              中・数量関係/発表形式/経験者]

B-6

川上公一(岡山県倉敷市立南中学校)  「数式処理電卓の特性を生かした学習活動の発展と補充

                    −2次方程式を解くことの定着をめざして−」

[中/発表形式/両者]

C-1

佐伯昭彦(金沢工業高等専門学校)    「極座標のグラフの探究」

グラフ電卓を活用して正葉曲線の探究を行った。さらに,オウム貝の断面積と外周の長さを求めた。発表では,教材の概要と学生の探究内容を報告する。                      [高・数V/Workshop/両者]

C-2

小出岳夫(茨城県立水戸第三高等学校) 「グラフ電卓で図を描こう」

数学U「図形と方程式」の学習で,図を描く授業を行いました。生徒達の作品を御覧ください。

 [高・数U/発表形式/両者]

C-3

大西俊弘(奈良女子大学文学部附属中等教育学校) 「GRAPESを利用した紙工作

                                            (カレイドサイクル,くみがみ)」

GRAPESで立体の展開図や部品を作図させ,紙工作を行う。このような作業は,ドロー系のソフトや作図ツールが向いているが,関数のグラフだけでどれだけできるか挑戦してみた。      [高・数学T,C/発表形式/両者]

C-4

大島和華子(東京都立世田谷泉高等学校) 「グラフ電卓を用いて,いろいろな関数のグラフの変化の様子

                                         を知ろう」

三角関数では,実数倍,角の実数倍によるグラフの変化。指数関数では,底を小さくしたり,大きくしたりするとどのようになるか。対数関数では,底や真数を変化させるとどうなるか。また,X軸との交点の座標・2つのグラフの交点の座標の調べ方(方程式との関係)。                                       [高・数学U/発表形式/初心者]

C-5

榎本龍治(埼玉平成高等学校) 「センター入試くらいのプログラム」

センター試験数学で出題される程度のプログラムをグラフ電卓で動かしてみようという時間です。

[高・数学B・C/Workshop/初心者]

C-6

阿蘇和寿(石川工業高等専門学校)  「グラフ描画ソフト GRAPES を用いた探究活動」

微分積分学の授業(高専第2学年)に GRAPES の活用した探究活動を取り入れている。その導入時期において,学生から提出されたレポートやアンケートから探究活動の効果を探る。

[高・微分積分学/発表形式/両者]

D-1

武藤寿彰(静岡市立南中学校) 「生徒が数学する円の学習」

円の学習を約30時間かけて行った、昨年度の3年生の実践です。NECの98パソコンで生徒一人一人がGCを操作し、自分の疑問を追求しレポートにまとめることから単元の学習をスタートしました。レポートを書いて拡散して終わるのではなく、レポートから3年生として通常学ぶべき内容をどのように押さえたのかは、レポートを書かせる際の参考になるのではないかと思います。また、単元後半は、GC/WINを使用し、問題を提示する形でテクノロジーを活用しました。時間があれば、さらに三平方の定理の導入時にも活用できたテクノロジーならではの事例を紹介したいと思います。                                                                [中・図形関係/発表形式/両者]

D-2

大澤弘典 (山形大学教育学部数学教育講座)  「πの探究」

πについての題材を,テクノロジー利用の視点から捉え直してみる。小学校から高校までの授業を視野に,何学年で,どの機種やソフトウエアを利用し,どのような授業展開が可能であるか,その具体例を提示する。

[中・総合的な学習時間/発表形式/両者]

D-3

川上公一(岡山県倉敷市立南中学校)  「Workshop〜TI-92入門〜中学から使える数式処理電卓」

電卓で数式処理,それによって新しい発見があります。新しい授業展開が可能になります。初めて使う方のための入門講座です。電卓が計算結果を出すだけの時代は終わりました。21世紀には,問題解決のための環境となるのです。                                                                             [中・数量関係/Workshop/両者]

D-4

松元新一郎(東京学芸大学附属大泉中学校) 「中学校入学試験における電卓の導入について」

本校では,平成14年2月に実施した入学試験(算数)において,四則電卓の利用を認めました。なぜ入試で電卓を認めようとしたのか,実施までの困難点,当日の入試の様子などを発表します。

[その他/発表形式/両者]

D-5

大西俊弘(奈良女子大学文学部附属中等教育学校)  「2次関数のグラフから定点を通る曲線群の導入」

本校では,平成14年2月に実施した入学試験(算数)において,四則電卓の利用を認めました。なぜ入試で電卓を認めようとしたのか,実施までの困難点,当日の入試の様子などを発表します。

[その他/発表形式/両者]

E-1

佐藤 一(静岡県立御殿場南高等学校)「Approaching Familiar Phenomena Using Graphing Calculator W」

身の回りにある温度変化をCBLを用いて調べた。そして,その結果の解析を通して学んだことを紹介する。

[高・数学と科学の融合/発表形式/両者]

E-2

中込雄治(東京都立南多摩高等学校) 黒木伸明(上越教育大学) 「幾何における多様な証明方法の探究」

幾何の基本的な定理について多様な証明方法をいかに作り出していくか,そのとき図形ソフトはどのように役立つか。教科書では一通りの証明だけで素通りしていくが,その基本的な定理をじっくり考えさせることに論証の力をつける秘訣があるのではないか。                        [高・数学A/発表形式/初心者]

E-3

公開授業:CBL/CDA活用研究会 「中高校生のための実験数学入門

―自然の中に潜む数理の不思議を探ろう!―」

中高生のための実験数学の授業を公開します。異なる学校の生徒が協力し,自然にある数理の不思議を探っていきます。実データを用いた授業を考えている先生,彼等と共に身近に潜む数理の不思議に挑戦してみませんか? 

[高・数学と科学の融合/データ収集/Workshop/両者]

E-4

公庄庸三(清風中学高等学校) 「6カ年一貫教育用の教科書を使ってのWorkshop・解析学1」

[高校/Workshop/両者] 

8月25日(日)

A-1

一松 信(日本数学検定協会) 「eとπをめぐって」

数学的には既知だが,eとπの基本性質やその導入について若干解説する。併せて本年3月のT3での話題や,興味ありそうな題材を紹介したい。                               [高・数学V,大・数学/発表形式/両者]

A-2

梅野善雄(一関工業高等専門学校) 「TI-89へのAPPS(SMG)のインストールとその活用法」

TI-89へのアプリケーションソフトのインストールの仕方や,その利用法を,SMG(Symbolic Math Guide)を例にとり紹介する。このソフトは,いろいろな方程式の解法を支援するソフトである。

[高・数学U・A/Workshop/初心者]

A-3

阿蘇和寿(石川工業高等専門学校) 「TI-89 を用いた探究活動−実践報告とその効果と反省点−」

過去 2 年間にわたってTI-89 を利用した探究活動を取り入れた授業のいくつかを紹介し,その効果と反省点を振り返る。                                                                                                       [高/発表形式/両者]

A-4

 公庄庸三(清風中学高等学校) 「6カ年一貫教育用の教科書を使ってのWorkshop・代数学1」

[中学/Workshop/両者] 

A-5

根岸秀孝(TI E&PS 東京事務所) 「"数学教育を想う"−テクノロジー活用の意義−」

各国で起きている数学教育の改革を概観し、さらにわが国の実状を知るなかで、T^3に参加されるような改革に熱心な先生方と、変化への挑戦に関心を示さない先生方の間には大いなるギャップが存在する。この現況において、再度、テクノロジー活用の意義を明らかにし、また、国をあげての情報化社会にむかい、教科教育における情報化の方向を考察する。                                                                       [その他/発表形式/両者] 

B-1

堀尾直史(熊本県・岱明町立岱明中学校) 「確率でもグラフ電卓」

サイコロを多数回投げて1の目が出る確率を,実験してグラフ電卓で相対度数をグラフ化してみる。

[中・数量関係/Workshop/初心者] 

B-2

赤坂誠亮(兵庫県立社高等学校) 「総合学習<缶ジュースのデザイン>」

缶ジュースの形状について,もっと細長いのや,もっと太いものなどがあってもよいのに,何故同じような形状になっているのだろう。計算した結果と実測値からどういう理由でこういったデザインになったか調べてみる。

[総合学習/Workshop/両者]

B-3 渡辺 信(東海大学) 「論理のない微分入門」

数学は論理であると考えることは,数学をつまらないものにしている。証明は後からついてくるものであって,初めから存在しない。論理的思考を重視しない数学教育の存在の可能性を重視したい。電卓の存在は数学教育を変えることを,微分を例にして考えてみたい。                       [高・数学U/データ収集/Workshop/両者]

C-1

平野圭一(岡山大学教育学部附属中学校) 「TI-92を使ってみよう」

中学校数学でTI-92を使った授業を体験しながら,TI-92の使用方法や操作方法を体得していく。いっしょに操作することで,さらに発展した方向への意見も出し合っていく。

[中・数量関係/データ収集/Workshop/初心者]

C-2

白石和夫(文教大学) 「新しい定理の作り方」

コンピュータを利用して「強引に」新しい定理を作る。今回は,Windows上で十進BASICを使用する。

[高・その他/発表形式/初心者]

C-3

梅野善雄(一関工業高等専門学校) 「演示用ツールとしてのCBLの活用」

グラフ電卓とCBLが1台ずつしかないときは,データ収集を教師が生徒の目の前で行ってみせるだけでも大きな効果が期待できる。CBLを,そのような演示用ツールとして利用する場合の具体例を紹介する。

[高・数学と科学の融合/Workshop/初心者]

C-4

長水壽寛(福井工業高等専門学校) 「TI-89を使った探究課題」

多項式の展開,因数分解,関数,微分・積分の単元でのTI-89を使った探究課題を,学生のレポートを含めて紹介します。                                                                 [高校全般および高専低学年/発表形式/両者]

C-5

日野雅之(穎明館中学高等学校)   「接触円の作図−CABRIによる教材開発の一例−」

1点を通り,2円に円が接しているといった図を描き,生徒に教材として与えたい場合が多くある。効率よく作図ができるような,CABRIのマクロ開発例について報告する。                           [高・数学U/発表形式/両者]

D-1

公庄庸三(清風中学高等学校) 「韓国のtechnology実践報告」

韓国釜山で行われている教師研修で講演する機会を得た。これをもとに韓国の様子を報告する。

 [報告/発表形式/両者]

D-2

下平 章(長野県下伊那農業高等学校) 「ペットボトルの音の高さは?」

ペットボトルを吹いてその音の高さを測定し,半対数方眼紙から音階を読みとったキーボードの音と比較してみる,という授業のビデオを見てもらいながらその実験を再現してみたいと思います。

[高・数学U/データ収集/Workshop/両者]

D-3

宮坂幸登(長野市立皐月高等学校) 「授業で電卓利用したことへの一考察」

教科書で学習を進めている途中で、電卓を利用し自由な気持ちで自分から操作をする中で、数学についての自然な探求が始まり、数学への関心をより高めることができる。【高校3年数学選択 数学B 複素数、他】 (授業では、特に何かを仕組んで行うことはしていません。電卓を使うことで難しいと感じる数学を少しでも解きほぐそうと思い、ごく自然体で利用をさせていただきました。その様子をご紹介できたらと思っています。)

[高・数学B/発表形式/初心者]

D-4

武沢 護(神奈川県立厚木南高等学校) 

「モデル化とシミュレーションの一教材−数学科,情報科,理科の連携−」

2003年度から高等学校では教科「情報」が実施される。その中で情報Bでの「モデル化とシミュレーション」の単元では,数学や物理,生物などの分野から興味深い題材を扱うことができる。ここでは,パソコンで実行可能な教材開発を試みた。

[高・数学と科学の融合/発表形式/両者]

D-5

室岡和彦(お茶の水女子大学附属高等学校) 「グラフ電卓を利用した関数補間の教材化の試み」

有限な点をスプライン関数などで補間する教材を,グラフ電卓を用いて展開するときの利点,欠点を考えます。

[高/発表形式/両者]

E-1

福井工業高等専門学校・数学科   「大人にも使えるTI-89(入門編2)」

24日の[E-3]の概要と同じですが。内容は異なります。                     [高/Workshop/初心者]

E-2

後藤貴裕(東京学芸大学教育学部附属高等学校大泉校舎)

                              「グラフ電卓を用いた制御実習−電卓で家電をコントロールしてみよう−」

これまで制御実習教材としてグラフ電卓によるコントロールカーを紹介してきた,さらにラジカセなど家電を制御可能なシステムとし,制御システムがより身近な応用システムであることを体験的に学習できる教材とした。

[その他・情報科学,CBL応用/発表形式・Workshop/経験者]

E-3

中込雄治(東京都立南多摩高等学校) 「統計教材の開発とテクノロジー」

テクノロジーの発達で社会的には統計の素養が強く求められる時代に入っていると思うが、残念ながら学校では新課程になって統計はますます数学の授業から離れていってしまう状況である。しかし未来を担う子ども達のためには、時代の要請に応える統計教育の模索も必要であろう。           [高・数学C/発表形式/初心者]

E-4

佐藤しずよ(東京都立昭和高等学校) 「行列(数学C)におけるTI-82の利用」

数学Cの行列の分野において,コンピュータを利用してBASICを使って行列の積や掃き出し法で連立方程式・逆行列を求める項目がある。わが校は3年になるまでプログラミングを学習していません。そういう生徒を対象にTI-82をつかって上記の項目を実施してみました。                               [高・数学C/発表形式/初心者]

E-5

吉田 一 (河合塾)   「実感できる順列・組合せ  ―文字の順列・組合せをすべて表示する―」

順列・組合せの授業の最初では,実際に文字を並べ換えて,何通りあるかを調べてみるが,その後は計算で数値を求めることに終始しがちになり,生徒はその値に現実性を感じ難い。とはいえ,手作業では 5!=120 通りを書き出すのもメンドウだ。でも,コンピュータなら容易。値の大きさも実感できる。ソフトがあればのことだが。
ということで,文字の順列・組合せをすべて書き出すソフトを作成してみた。Windows版,Excel版の2種ある。

[高・数学1/発表形式/両者]

F-1

荻原文弘(長野県佐久長聖中学・高校) 横沢克彦(長野県野沢北高等学校)

                                                            「中高での連携を意識したグラフ電卓による2次関数の指導」

[中高/発表形式/両者]

 

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