T^3Japan第7回年会 プログラム詳細

2002年8月2日〜3日 清風中学校・高等学校  

                       

8月2日(土)

A-1

一松 信(日本数学検定協会)   「三角形の『新四心』,特に『和心』について」

先に駒場高等学校・熊倉先生たちの発表した三角形の諸心,特に「和心」(同氏の命名は「双心」)について,新事実をいくつか知ったので,それらを報告する。内容は「数学」が主体となる。

[中・図形関係,高・幾何学/発表形式/経験者]

A-2

川谷亮治(福井大学工学部) 高田直人(長野県駒ヶ根工業高等学校) 

 Technologyでおもちゃを動かす?!」

-92PlusVoyage200)にマイコンを接続することにより,その活用の幅を大きく広げることができるようになります。本講演では,その事例として,子供用玩具を自在に操ることを行ってみましょう。

[中高・数学と科学の融合, 高専 大・メカトロニクス/発表形式/両者]

A-3

長水壽寛(福井工業高等専門学校)   「3辺の長さが整数である三角形について」

高専の1年生の冬休みの課題の中から,「1つの角が60°で3辺が整数である三角形を見つける」についての学生のレポートを紹介します。また,この問題を一般化したものについても考えます。

 [高・数学T/Workshop/両者]

A-4

数ナビ活用研究会 発表代表者・阿蘇和寿(石川工業高等専門学校)

「よりよい数学の授業に向けたトータル・アプローチ計画」

真に必要な数学力とは何か,いかにテクノロジーを活用すべきか,など様々な議論を通して数学の授業を改善していこうという計画が始まろうとしている。その中心的作業であるテキストとWeb教材作成を紹介し,あわせて参加者を募りたい。                                                                

  [発表形式/両者]

B-1

大西俊弘(奈良女子大学文学部附属中等教育学校)     Anamorphosis(歪み絵)を作ろう」

元々,絵画の技法であったAnamorphosisは,歪み絵として日本では知られている。その実体は,座標変換であり,行列や極座標を用いれば,十分に扱えるものである。フリーウェアを用いて,実践を発表したい。

[発表形式/両者]

B-2

石川理雄(愛知教育大学附属高等学校)      「テクノロジーは,学びの可能性を拓くか」

愛知教育大学における授業「学校数学研究A」および附属高校での小さな実践を紹介する予定である。数学の不思議さ,考えることの楽しさ,探究することの面白さについて,大学生や高校生と共に考えている。 

[大学および高校/発表形式/両者]

B-3

高野良昭(清風高等学校)   「初めての人のための関数のグラフ」

1人が1台のtechnologyを使って数学するには機材の台数が不足する場合には,教師がスクリーン上で「見せる」ことによって関数の理解を深める事ができる。このような場合の例を話す。  

[中・数量関係/Workshop/初心者]

C-1

片岡 啓(大阪府立吹田高等学校 定時制)   「Tナッシュビル(20033月)から」

参加したいくつかの発表を紹介し,海外での活用の一端を考察したい。「驚くような斬新さ」ではなく,利用方法の着実な拡大についての“見聞録”です。            

[高・数学UV/Workshop/両者]

C-2

牛丸 誠(兵庫県立姫路工業大学附属高等学校)  「数列の面白さと2次関数のドリル」

「数列の和の計算結果からの推測」 「漸化式をWEB法で表示,2次関数のドリル演習 」

  [高・数学T,数学AWorkshop/初心者]

C-3

横山元則(兵庫県立明石清水高等学校) 安随 敬(兵庫県立三田祥雲館高等学校)

「グラフ電卓を利用した置換積分のスムーズな導入法」

明石清水高校におけるグラフ電卓の活用方法と,実際の授業の展開例をあげます。それによる生徒の取り組み方,利用方法,進路に関しての報告をしたいと思います。

[高・数学V/データ収集/Workshop/両者]

C-4

細矢和博(東京大学教育学部附属中等教育学校)「自由落下の実験を取り入れた授業」

中学3年の「2次関数」で,グラフ電卓,CBL,距離センサーを使って,自由落下するボールのデータを収集し,分析させる授業をおこなった。その実践報告をする。

 [中・数量関係,高・数学T/発表形式/初心者]

D-1

藤井一正 (大阪教育大学教育学部附属高等学校平野校舎)

4月に転勤しました。速い進度のなかで,出来るかぎりインパクトのある,また考えを深めさせる方法として,テクノロジーをしばしば利用しています。試行錯誤の連続ですが,その内容について触れます。

[高・数学U/Workshop/両者]

D-2

平野圭一(岡山市立竜操中学校)「TI-92を使ってみよう」

中学校数学でTI-92を使った授業を体験しながら,TI-92の使用方法や操作方法を体得していく。いっしょに操作することで,さらに発展した方向への意見も出し合っていく。   

  [中・数量関係/データ収集/Workshop/初心者]

D-3

大西俊弘(奈良女子大学文学部附属中等教育学校)「GRAPESで幾何に挑戦 折り鶴の数理」

グラフ作成ツールGRAPESで,ベクトルや図形が扱えるようになった。折り鶴の折り紙を分析すると,4つの三角形とその内心が重要な役割を果たしていることが分かる。ひし形の紙で鶴が折れるかどうか検証する実践を,作図ツールではなくGRAPESで試みる。            

[高・数学A/発表形式/両者]

D-4

宮坂幸登(長野県大町高等学校) 「数学専用コンピュータを用いての授業の試み」

数学専用コンピュータを利用して,出来るだけ多くの授業において児童・生徒の考える機会を持たせたいと考えています。生徒の実態にできるだけ応じた授業の試みを行ってみました。         

[高・数学全般/発表形式/両者]

E-1

 公開授業  宇津野 仁(清風高等学校)「90分でCabriが使えるようになります」

当日,初めてTI-92Plusを生徒に持たせ,Cabriを使ってその操作をマスターし,好きな絵をえがく,教師はtechnologyの操作を教える事に頭を悩ます人が多いが心配無用。現代の生徒はどんどん勝手にマスターして行く事を実感してもらう事を目的とする。公開授業。清風中学校1年生参加。

講演 21世紀の数学教育」京都大学理学研究科教授 上野健爾

8月3日(日)

A-1

植野美穂・後藤貴裕 (東京学芸大学教育学部附属高等学校大泉校舎)

「幾何ソフトを活用した数学・物理教材の一例−合わせ鏡による物の見え方の探究−」

鏡に自分の顔を映すと左右が逆転して見えるが,リバーサルミラーという鏡を使うと,逆転しない顔が見える。このような鏡と像の関係を,実験・分析を繰り返しながら探究する,中学3年生と高校1年生を対象にした授業実践について紹介する。

[中・図形関係,数学と科学の融合高・数学と科学の融合,物理/発表形式/両者]

A-2

植木久男(清風高等学校)「因数分解をTechnologyでしてみよう」

たった1つの命令 factor( )だけで,どれだけの数学思考が生徒の頭の中に発生するか。本校生徒の実例を通して,Technology利用の有効性をWorkshop形式で考える。 

[高・数学T,数学BWorkshop/初心者]

A-3

梅野善雄(一関工業高等専門学校)「TeXによる数学教材作成法」

TeXの初心者を対象とする。TeXを利用した数学プリントの作成方法や,グラフ電卓の液晶画面を貼り付けたプリントの作成方法などについて説明する。 

[その他・TeX/発表形式/初心者]

A-4

公庄庸三(清風高等学校)「Technologyを主とした授業で生徒が考えた事」

「教師が数学を教える」というこれまでの授業のあり方をTechnology中心の授業に変えると生徒はどのような発見をするのか?これまでの経験の中からあっとおどろく生徒の発見をお知らせします。

[中高・数学全般/発表形式/両者]

B-1

氏家亮子・佐伯昭彦(金沢工業高等専門学校)「グラフ電卓 First Guide

グラフ電卓初心者のための入門講座。授業で使用したテキストをもとに実際に操作しながら,電卓をはじめて授業で使うときのちょっとしたノウハウも紹介します。 

 [発表形式/初心者]

B-2

末廣 聡(岡山県立備前緑陽高等学校)「『図形と計量』領域の教材開発と新編成に関する考察」

数T「図形と計量」領域の学習が「事象を数理的に考察する能力を高め」,「数理的に処理することの有用性を認識する」ことができるように,系統性とその内容を再検討した。

[高・数学T/発表形式/両者]

B-3

河合伸昭(岡山市立岡山後楽館高等学校)「岡山後楽館高等学校 数学V授業日記」

本校は公立の中高一貫校で,開校4年目。中学入試でも高校入試でも学力試験を課していないので,様々な学力の子がいます。数学Vを開講するのは今年が初めてで,受講者は2名,1名は数学Aも履修していないので,授業になるか心配でしたが,グラフ電卓が大きな助けとなっています。その紹介です。

 [高・数学V/Workshop/両者]

B-4

角島 誠(広島工業大学附属中学校・附属広島高等学校)「肩肘張らない物理でのワンポイント利用法」

人間の目や耳や手のひらといった感覚器官の延長のように,センサーを用いて遊ぶように使おう!

・意外に難しい等速直線運動(距離センサー)

・ばね振動は本当に単振動?(光センサー)

・単振り子の近似式を確認しよう(距離センサー)

・足にかかる負担にびっくり(加速度センサー)

・ニュートンもびっくり 一発で検証 Fma (力センサー,加速度センサー) 

[高・物理/データ収集/Workshop/両者]

B-5

澤田 功・阿蘇和寿(石川工業高等専門学校)「数学で扱う物理の問題−数式処理機能の活用例」

「穴に落とした物体と穴の底との衝突音の計測による穴の深さの算出」をテーマにして,数学と物理の取り扱いかたの相違,数式処理機能とグラフ描画機能の活用例を紹介する。

[高専・物理/発表形式/両者]

C-1

小林茂樹(長野工業高等専門学校)「TI-89を利用した初等整数論」

学生にTI-89を貸し出して,「工学のための初等整数論」の講義を行った。その実践報告です。 

[高専・初等整数論/Workshop/両者]

C-2

福井工業高等専門学校 数学科 「大人にも使えるTI-89(入門編)」

子供達はすぐにTI-89に慣れます。大人だって使えます。昨年好評だった入門編を素材を工夫して今年も行います。グラフ電卓を用いた授業のヒントを共有しましょう。

 [高・数学TUV,数学ABC,数学と科学の融合,物理,高専・微分積分,線形代数,物理/データ収集/Workshop/両者]

C-3

山根英司(関西学院大学理工学部物理学科 「見てわかるテイラーの定理」

学生有志を集めて行っている数式処理電卓講習会の教材のうちテイラーの定理に関する部分を紹介します。電卓を使えば(高階)導関数の計算はすぐできるし,きれいなグラフが描けます。

[大・微分積分/Workshop/初心者]

C-4

梅野善雄(一関工業高等専門学校)「グラフ電卓の短期利用−グラフ・アートの作成−」

グラフ・数式処理電卓を学生に貸与し,関数グラフの総復習を目的としてグラフをつないだ絵を作成させた。学生の作品を紹介すると共に,このような課題の意義について考察する。

[高・数学TU/Workshop/初心者]

C-5

高遠節夫(木更津工業高等専門学校)「和算の図形問題と数式処理」

和算の図形問題は,複雑な代数計算を経て,きれいな結果を得るものが多い。テーマ別セミナーでの経験を紹介し,和算家の解法と数式処理(mapleTI-89)による解法を比較しながら,数式処理の有効性を探る。

 [発表形式/両者]

D-1

田中憲三(千里国際学園中等部・高等部)「生徒全員がグラフ電卓を持つ学校の実践報告」

普段の授業の中で,どのようにグラフ電卓を使っているのかを報告します。グラフ電卓が初めての方も,一緒に電卓を操作して楽しみましょう。           

[中・数量関係,高・数学T/Workshop/初心者]

D-2

堀尾直史(熊本県・岱明町立岱明中学校)「テクノロジーを利用した『わくわく授業』」

古典「グラフを歩く」や,「2乗に比例する関数」など,グラフ電卓にCBRをつないでできる,授業で使えるネタを,どう料理して授業化するか,一緒に考えましょう。めざせ「わくわく授業」!  

 [中・数量関係/データ収集/Workshop/両者]

D-3

武藤寿彰(静岡市立籠上中学校)「GCJAVAを利用した,生徒が数学する選択数学」

GCJAVAを生徒一人一人が操作し,自分のテーマ(課題)を追求するスタイルの選択授業の紹介。図形を変化させ,変わらない性質に着目するだけでなく,変化するものを関数的にとらえた例を紹介する。

[中・数量関係,図形関係/発表形式/両者]

D-4

山野正善(大阪府立美木多高等学校)「グラフ電卓と生徒の変化〜外発から内発への転換」

グラフ電卓を使って授業を始めた時の教材と生徒の変化について報告します。       

[高・数学TV/Workshop/初心者]

D-5

 

中込雄治(東京都立南多摩高等学校 黒木伸明(上越教育大学)

「四角形の面積と等積変形−Cabriによる長方形の面積への回帰−」

学校で学んできた平面図形の面積をCabriを用いてすべて長方形の面積に帰着させる。その過程で面積どうしを関連付け,体系的に再構成をはかる教材として授業に生かす。

[高・数学A/発表形式/両者]

 

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